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腰にかかった負担をこまめに取るのが重要

公開日: : 腰痛を改善する運動・動作

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数ある「腰痛体操」最大の問題は「続かない」ということ

腰痛の大部分を占める非特異的腰痛に対して、「まず安静」と考えるのは、逆効果の場合が多いという話を以前しました。

もう一つ、従来から提唱されている「腰痛体操」などが、真の腰痛対策にはなかなか結びついていない現実があります。

腰痛で受診すると、多くの場合、痛みが治まったら、ストレッチや筋トレをするよう指導されます。東京大学医学部付属病院の松平浩先生も、以前は患者さんにそのように勧めていました。これらを持続すれば、筋力がついて体が柔軟にもなり、再発防止に効果的だからです。

しかし、最大の問題は「続かない」ということです。いくら効果的でも、ごく少数の人しか持続できないのでは、よい腰痛対策とはいえません。また、やっている途中に腰を痛めるケースもあり、「もっと安全かつ効果的で持続可能な運動療法はできないか」というのが、松平先生の中での課題になっていました。

そんな中で、マッケンジー法(ニュージーランドの理学療法士、ロビン・マッケンジー氏が考案したエクササイズ)の理論をベースに考案したのが、今回ご紹介する「これだけ体操」です。1回3秒くらいで行える体操ですが、非特異的腰痛の発症・悪化・再発を防ぐのに、大きな効果が期待できます。

軽いうちに素早くリセットできる

やり方は、とても簡単です。それなのに、腰痛対策として高い効果があるのは、腰痛の発症や悪化につながる腰への負担を、軽いうちに素早くリセットできるからです。

現段階では仮説ですが、松平先生は非特異的腰痛が起こるメカニズムの一つとして、腰椎(背骨の腰の部分)の「髄核のずれ」が大きなポイントになると考えています。

背骨は、椎骨という短い骨が連なってできています。椎骨と椎骨の間には、クッション役をする椎間板が挟まっています。その椎間板の中央にあるのが、ゼリー状の髄核です。

髄核の周囲は、繊維輪という硬い組織で囲まれていますが、中にある髄核は、姿勢の変化や動作で移動しやすい性質を持っています。

パソコン作業やデスクワークなどで長時間前かがみの姿勢を続けたり、もともとネコ背だったり、体の前で重い荷物を持ったりすると、髄核は椎間板の後ろ側に向かってずれてきます。

長時間立ち仕事をしたり、歩いたり、腰を反り気味に立つクセがあったりすると、椎間板の前側に向かってずれます。左右に偏った動作を続けたり、姿勢がゆがんでいたりすると、左右にずれることもあります。

ずれを放置したまま腰への負担を重ねると、ギックリ腰などの本格的な腰痛、重い腰痛へとつながります。また、ずれたまま安静にすると、かえってその状態で固まってしまうので、よくありません。



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