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腰痛改善に効果のあるAKA-博田法とは

公開日: : 腰痛の治療

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9割の腰痛が原因不明

腰痛は、日本人の成人の7割が経験するといわれる、国民病ともいうべきものです。

皆さんの中にも、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(背骨内部の神経の通り道が狭くなって起こる病気)と診断され、手術を含む、さまざまな治療を試みた人もいることでしょう。

しかし、あらゆる治療を受けても腰痛が改善しない、という人も多く存在します。

21世紀に入るまで、腰痛の原因の多くは背骨にある、と考えられてきました。MRI(磁気共鳴画像法)が開発され、椎間板の変形が画像として映し出されるようになったことも、その考えを後押ししました。

ところが、海外では同時期に「エビデンス(証拠)に基づく医学」が始まり、腰痛の証拠探しも行われました。

その結果、逆説的ですが、腰痛の原因は「わからない」ということが、あらためて確認されたのです。日本でも、同様の宣言が2012年に行われています。

確かに、背骨が原因になっている腰痛もありますし、骨折など、はっきりした原因がある腰痛もあります。しかし、それは腰痛全体の1割以下で、9割以上の腰痛は「原因不明」とされているのです。

原因不明のものに対しては、治療の方法もありません。しかし、実際に腰痛は存在するのですから、その原因はどこかに必ずあるはずです。

この難題に「関節運動学的アプローチ」という、誰も考えなかった理論と新技術をもって取り組んだのが、元国立大阪南病院理学診療科医長の、博田節夫先生でした。その博田先生が研究開発したのが、「AKA-博田法」という治療法です。

仙腸関節の「あそび」を復活させる

AKA-博田法では、腰痛の原因は、背骨ではなく、仙腸関節の異常にあると考えます。

仙腸関節とは、仙骨と腸骨をつないでいる、骨盤にある関節です。仙骨は、背骨の最下部に位置する三角形の大きな骨です。仙骨の左右で、チョウが羽を広げたような形をしているのが、腸骨です。

仙腸関節は、仙骨が腸骨と接する部分にあり、周囲の靭帯によって連結されています。それぞれの骨の面と面で接していて、前後左右に最大3mmほど動きます。

この仙腸関節が、重い物を持ったり、急に腰をひねったりしたことで、引っかかりやずれが生じ、それが痛みやしびれとなって現れるのです。

関節には必ず「あそび」があり、このあそびが、関節をスムーズに動かしています。仙腸関節も例外ではありません。仙腸関節に引っかかりやずれが生じると、そのあそびがなくなり、動きが悪くなって腰痛が起こるのです。

これまで、仙腸関節は「動かない関節」だと思われていたため、ほとんど注目されていませんでした。

しかし、仙腸関節も動くのです。引っかかりやずれが生じたまま放置しておくと、腰痛をはじめ、足のしびれや痛み、筋肉の張り、筋力低下に悩まされ続けることになります。

AKA-博田法の診断は、まず、仙腸関節の引っかかりやずれの有無、程度の確認から入ります。

そして、体の表面に手で触れて、仙腸関節の一部を指先で動かし、関節面を1~3mmずらして、あそびを復活させます。

ギックリ腰のような急性の腰痛の場合は、治療中に少し痛みを感じる場合もありますが、慢性的な腰痛の場合は、ほとんど痛みは感じません。

小田原市のかただ整形外科では、1年に3000人ほど、新規の腰痛の患者さんを治療していますが、仙腸関節に原因がある腰痛の9割は、このAKA-博田法で解決しています。

長く腰の痛みでお悩みの人、いろいろな方法を試しても改善しない腰痛の人は、AKA-博田法の治療を受けることをお勧めします。



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