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腰痛は手術療法で問題解決できるわけではない

公開日: : 腰痛の治療

最終的な問題解決は図れないこともある

腰痛の患者さんで手術を考える場合は限られており、椎間板ヘルニアでは馬尾が圧迫されて直腸の働きや膀胱の働きに障害が起きている場合、脚の麻痺がどんどんひどくなっている場合、様々な保存療法を行ったのに痛みがとれず日常生活や仕事ができない場合が手術の適応になります。

このため手術療法は”最終手段”のように考えられがちですが、その他の場合には他の治療法に比べて優位性は証明されていません。つまり、手術によっても最終的な問題解決は図れないこともあるのです。

腰部脊柱管狭窄の場合は、どの神経が圧迫されているかによって手術をするか否かが決まります。馬尾の障害は手術に至る場合が多く、手術をした場合、間欠性跛行は消えます。

しかし、安静にしていても起きる脚(とくに足底)の痺れはとれないことのほうが多く、この症状の消失を目的として手術を選択する場合は慎重な検討が必要です。一方、神経根障害(神経根型)、いわゆる坐骨神経痛は保存療法が第一選択になります。

椎間板ヘルニアも大多数が保存療法で良くなってしまう

早急に治療しなければならない特殊なケースを除けば、保存療法が効かないからといって必ずしも手術を選択する必要はありません。「特殊なケース」とは、例えば、2週間後に海外出張しなければならないので、今すぐ治療をしたいなどで、これらの場合には治療の選択肢は手術しかありません。

一方、椎間板ヘルニアでの手術適応には、自然経過も頭に置いておきたいことです。我慢ができないほどの痛みを除いて、椎間板ヘルニアの保存療法例を長期的に観察した結果、4年以上経過した場合に症状が改善されている、つまり自然治癒の傾向がみられるという報告があります。

医師が手術を勧めた事例で、それを拒んで退院された患者さんのその後を追跡したところ、10年後には全員が治っていたということもありました。大多数が保存療法で良くなってしまうという事実を聞けば、ほとんどの患者さんは保存療法を選ぶでしょう。



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